房惑クラブ会報(No:3)

『不惑』のラグビーに惑わされ　No1

 古木博之(黄パン)


　「房惑クラブ・連絡先、銚子・吉田豊治」「千葉不惑クラブ・連絡先、松戸・寺尾」という記事(ラグマガ、Ｓ５９年春季、草ラグビー特集号)を読んだオレは“ナンデ千葉県には「惑」のチームが二つもあるんだ！”発行された時はまだ埼玉県の浦和に住んでいて、当然「武惑」のメンバーだったし、「熊惑」チームもあったことなので、“そうか、千葉県も北と南に別れているんだな”一人よがりのまま思わず独り言を言ってしまった。
　その数年前から子育てにもそろそろ手の掛からなくなっていたオレは、浦和高校若手ＯＢを主力にしていたクラブチーム「桜草」に入れて貰っていたが、“若手と一緒の練習は結構キツイものがあるな”そういう思いをしながらも頑張っていた丁度その頃、突然、“「浦和不惑」を作りたいのですが・・・”と浦校での「桜草」の練習の真っただ中。「桜草」のメンバーより一周りも二周りも上の、戦後間もない頃に強かった？新制浦校のＯＢや、埼玉県南のラグビー好きの人達からのお声掛かり。上は旧制浦校のＯＢから下は当時やっと不惑になった年頃のメンバー。
　やがて新聞に出たりして有名になった「浦和不惑」は若手のメンバーも増えたので、「不惑」を取って「浦和クラブ」へと発展的解消を遂げるに至ったのだが・・・・・。
　そうしているうち、元山さん(越谷クラブ・武惑)の音頭取りで「春日部クラブ」や「越谷クラブ」「武惑クラブ」と合同で「惑」のメンバーを募り、埼玉県南に「武惑」という不惑チームができることになった。
　“ところでオレはどうしよう？”昭和５９年６月、柏市へ引っ越したオレは、それでも協会の名簿に出ていない千葉県の二つの「惑」のチームの存在には少しばかり疑問を感じていた。訳の分からないまま「惑」のチームで悩むより、“そうだ、暫くは浦和へ通うことにしよう！！”
　当時はまだまだ元気いっぱい、紺パンになりたてのオレは決心した。そんなことから毎週のように浦和へ通ってはみたものの、柏の増尾から北浦和の埼大グランドへ通うのはホントに大変なことだった。一年を過ぎた頃からそれだけでもクタビレてしまい、“地元のチームはどうだろう？”と方向転換。軽い気持ちで関東協会の名簿に出ている柏のクラブの一番目「柏クラブ」へ電話してみて驚いた。連絡窓口は県立柏高校の体育の先生、“失礼ですがお幾つですか？ウチは柏高校ＯＢでできているチーム、一番上の人でも３５歳ですよ”軽くイナされた。“畜生！！バカにしやがって・・・・”紺パンのオレはショックを受けながらも立ち直った。二番目の「柏サンデー」へ電話。すると、最近病気も治って元気にグランドへ来ている赤パンの坂上さんや赤パンの長谷川サン、“いいですよ、いつでも来てください”とのこと。喜びながらとんでいったのは当然のこと。ここら辺からやっとオレも地に着いた千葉県のラガーになったのかな？
　そのうち、年賀状のやりとりをしていたＢＯＢの亡くなられたある先輩から、“松戸の寺尾が「房惑」という千葉県の「惑」のチームを作っているが知っているか？”との電話。
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