祝　熊惑クラブ創立20周年		芦屋楽惑ﾗｸﾞﾋﾞｰ会長　樋口　治
熊惑クラブの20周年を祝し、芦屋楽惑クラブ一同心からお慶び申し上げます。 　貴クラブとの交流は、平成6年5月に秋田市で行われた不惑全国交流大会で胸をお借りしたのが初めてでした。 　そして今年平成7年1月17日、戦後最大の惨事となった阪神大震災で打ちひしがれていた我々に、貴クラブからの温かい励ましとクラブメンバーの方々からのカンパによる義援金を早々にお送り頂き、我々一同どんなにか感激したことでしょう。 　今回の阪神大震災は、神戸、芦屋、西宮、当の阪神間の都市に壊滅的打撃を与えると共に近代造成都市、住宅都市への試練と警告また今後の日本の災害対策に種々な教訓を与えてくれたとも云えましょう。 　芦屋楽惑クラブのメンバーの80％がこれらの被災地にあり、家の倒壊や半壊ほか、相当の被害を受けました。一時は何も手につかない状況でしたが、全国のラグビー仲間よりの力強い励ましの言葉、温かい御援助を戴き、ラグビー仲間の絆を改めて認識し、ラグビーをしていて本当によかったとラガーマンの誇りを嬉しく思っております。 　一時は日常生活を取り返すのが精一杯で、ラグビーどころではありませんでしたが、月日の経つにつれ、スポーツ、ラグビーで汗をかく健康生活、ラグビーが生活の一部でもある我々にとっては、グランドで汗かき走ることを渇望されていました。学校をはじめ公共のグランドや広場には仮設校舎や仮設住宅が建ち、使えるグランドは皆無の状態であり、ラグビー活動も一時中止せざるをえない状況でしたが、被害の少ない近隣の学校や企業の御厚意でグランドの使用が一部可能となり、有難いことに6月頃より日曜日の一時をラグビーで汗かくことが出来るようになり、試合も出来るようになりました。 　病気になって初めて健康の有難さを痛感するように、ラグビーが出来なくなって元気にラグビーが出来ることの有難さをつくずくと思いしらされました。 　芦屋楽惑ラグビークラブは1980年(昭和55年)に誕生しました。すぐ近くには西の横綱名門大阪惑惑クラブがあります。惑クラブの仲間入り、存在価値として、我々芦屋楽惑クラブは「小さくともユニークで素晴らしいクラブ」にとの理想を掲げ、我々なりに努力し今年は15周年を迎えました。これまで御交誼戴いているクラブは26にのぼり、試合数は140を越えました。現在会員数は60名です。私達のモットーは、「年齢体力に応じた精一杯の努力」「何時までも変わらぬラグビースピリット」で勝敗にこだわらず何時までも出来るだけ長くプレーすることを惑クラブのモットーと心得、年齢制限を守り、どんなに苦しい状況に於いても、試合には自分達のクラブメンバーで行なう、参加したメンバーがベストメンバーとしてフェアープレーで頑張って来ました。 　今年は芦屋楽惑の記念すべき15周年に、未曾有の大地震を経験したことは、与えられた「試練」と受け止め、種々な困難を克服し初心に帰り不屈のラグビースピリツトで又一からスタートする気持ちで頑張りたいと決意しています。今後とも何卒よろしく御指導御交誼のほどお願いいたします。 　貴クラブの益々の御発展をお祈り申し上げます。
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