熊惑クラブ２０周年によせて ＷＴＢ　中村　孝

　娘と息子が小学生の時、ラグビースクールにお世話になり、毎週日曜日には朝早くから荒川グランドに出掛け様子を窺っていると、１０時頃から思い思いの出で立ちで集まる一団がありました何やら楽しそうに騒いでいる一団を横目で見ながら、あまり近づかない方がいいかなと思っていましたが、ある日、「ちょっとやってみないか」と誘われ、何も考えず「いいですね」と返事したのが運の尽き？・・・・でした。
　平成３年５月５日、私が熊惑クラブで初めて練習に参加した記念の日です。ラグビーはもちろん運動経験はほとんど無く、運動不足解消を目的に軽い気持ちで入ったクラブで、とにかくボールに付いて走らされ、息も絶え絶えの苦しかった思い出が蘇ってきます。日曜日に練習すると、一週間の間、足の筋肉や関節が痛くて苦しみ、やっと和らいだ頃に、また次の日曜日が来て痛めるといった繰り返しの半年間でした。半年を過ぎて走る事に少し慣れてくると、すぐ試合に出され、数え切れない失敗や、転倒、怪我等、何度幸い思いをした事か・・・・・素人にはかなり辛いものがありました。それでも止めずに現在まで続いているのは、失敗しても、怪我をしても何故か止められないラグビーの不思議な魅力と、それ以上に「来る者拒まず、去る者追わず精神」の心が広く暖かい諸先輩方のおかげといつも感謝をしております。
　ラグビーではまだまだ一人前とは言えませんが、熊惑だけでなく、神奈川、東京、群馬、栃木等、初めて会った人でもラグビーの話をすれば数十年の付き合いの如く親しみをもって話をして戴ける素晴しい人達に交われた事を幸せに思います。
　これからもラグビーを通して、スポーツの楽しさ、多くの人との交わり等、色々な意味で人生を楽しみたいと思います。熊惑２０周年の記念すべき時に、こうして気持ちを認める事が出来、これまで支えて戴いた諸先輩方に感謝すると共に、これから先も素晴しいと言われるクラブにする為の一員として頑張りたいと思います。御指導、御鞭撻を宜しくお願い致します。
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