楕円の輪 菊　池　　健
　３０年前、私は結婚して１年が過ぎ東京の府中に住んでいました。この年、長男が生まれました。私は、未だこの時点では熊惑クラブには参加していませんでした。既に、高校時代の同輩のメンバーは何人か荒川グランドで練習に参加していたようでした。それから数年後に私も熊惑クラブに参加したように記憶しています。以来熊惑クラブに加わって楽しいラグビーを堪能しています。
不惑・群惑・房惑・神惑・武惑・魚津不惑・仙台ゆうわく、さらに不惑大会等で対戦した各地のチーム、ラグビーを通じた強い絆を感じています。
今から４１年前、高校の入学式が行われた体育館玄関前で、雨の中をラグビージャージを着た一団が傘もささずにグランドに向かって走って行った場面を私は鮮明に記憶しています。この場面に遭遇したことが私のラグビーの原点となりました。既に５７歳となった私の過半はラグビーが生活の一部となっています。
　昨年４月、私は秋田に転勤しました。早速、秋田市役所で住民登録をした足で秋田不惑の連絡先を聞いて連絡をとり、４月２週目から練習に加わることとなりました。それから１年を経過、既に秋田不惑のチームメイトともすっかりうち解けて楽しんでいます。ラグビーは素晴らしい！
　団塊世代の高齢化、さらに少子化とも相まって、最近の日本では高齢者を対象にした種々の対応・商戦が多く見られるようになってきました。しかし、熊谷不惑は既に３０年も前から高齢者のための生涯スポーツを楽しみ育んできました。熊惑の先輩諸氏のおかげで私たちが今もこのようにラグビーを通じて心身共充実した人生を楽しみ、ラグビーを通じて多くの友人と交流ができます。
最近になって、小嶋さんが群惑との試合中に急死され、鎌田会長、一ノ瀬先輩が他界されました。かつての先輩の幾人かの顔もグランドで見られなくなってきました。３０年の年輪を実感するものです。

　引き続き、ラグビーを通じて大きな楕円の輪が世代を越え、地域を越えてますます発展することをお祈りします。
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